サメの食事の量は、一週間で体重の10%を食べると言われています。そのサメが大きくなればなるほど、それ相当の餌が必要となるでしょう。
世界で唯一のホオジロザメの飼育に198日間成功した、モントレーベイ水族館でも、それは大きな問題でした。その為、飼育されたホオジロザメは1.6m以下の個体に絞られたのです。生後一年以内の子供であれば、魚を食べてくれるので飼育がしやすいというわけです。とは言っても、ホオジロザメは卵から孵化して親の体内で1.5m程まで成長してから出産されます。そう考えると、私達が飼育できる期間は本当に短いという事が解ります。
それでは、ホオジロザメは成長するとどれ位の大きさになるのでしょうか。そして、その特徴など詳しくご説明いたします。
サメの中でホオジロザメの大きさは?
サメの仲間の中でホオジロザメは、ジンベエザメとウバザメに次ぐ大きさです。ただし、ジンベエザメやウバザメはプランクトンを主食としていますので、普通の魚や大型の生き物を捕食するサメとしては、ホオジロザメが最大と言えます。
ホオジロザメの体長は、平均で3~5m程、体重は、700~1000kg程度です。記録上の最高は、体長約7m体重約3000kgもあったと言われています。サメはオスよりもメスの方が大きい傾向にあり、ホウジロザメも同じく、メスの方が、大型で身体能力も勝っています。
ホオジロザメの特徴
体色がキレイに上側はグレー、腹側は白のツートンカラーになっています。それは狩りの時に下から獲物を襲いやすくするために上から見づらくする為に進化したと考えられています。
鼻先は尖っていて、三角形のギザギザの歯を持っています。上下の長さが等しい三日月のようなヒレがありますが、そのヒレは柔軟性がない為、急に止まる事が出来ません。水族館で飼育中に水槽の壁に激突して、鼻先を負傷した事件が多発したのもこのせいでしょう。後には泳ぐ事も出来ません。
しかし、サメのもつ能力で優れているのが、聴力です。約2キロ先の魚のもがくパルス音を感知し、迫って来ます。目も明暗をきっちり判断し、色の認識も出来ます。臭覚に関して、血に敏感でこれも一キロ先から感知できると考えられていましたが、鋭いのは間違いありませんが、そこまで敏感ではないようで、他の魚達と同様のようです。
もう一つ、ホオジロザメが他の魚と違う能力を有しています。それは、生き物の出す微妙な電気を感知できる能力です。それを感知して獲物を探しているのです。その能力は獲物をとる時だけではなく、周辺の地理的位置を割り出し、ナビゲーションシステムのような役割もはたしています。
まとめ
ホオジロザメは、見た目通り恐ろしい程の能力をもっています。
まさに映画「ジョーズ」に出てくるサメそのものです。